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消えないロシアのドーピング問題 - カミラ・ワリエワから見る現在のロシアの意識レベル

2022-02-22  カテゴリー:ロシア

消えないロシアのドーピング問題 - カミラ・ワリエワから見る現在のロシアの意識レベル

Photo by Team Tutberidze Official (licensed under CC BY 3.0)

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ロシアとドーピング

カミラ・ワリエワの薬物使用の件については複雑だ。五輪と薬物、五輪と国威高揚、未成年と五輪出場という様々な議論が在る。五輪と薬物については、私は器械体操をやっていたのでよく耳にした話だが、共産圏の国は成長を止める薬を使用する。体操競技は体が大きくなると細部までのコントロールが脳から遠くなるため不利になる。体が大きいことで雄大さという印象加点はあったとしても、技を正確に決める加点に比べたら雲泥の差だ。優秀な体操選手は、子供のころからその注射を打ち続けるようだ。

五輪と国威高揚

共産圏の国と国際スポーツの国威高揚というものが密接に関連している。民主主義国家でも国威高揚と五輪の関係はあるが、その違いも雲泥の差だ。旧ソ連では五輪でメダルを取れば豪邸に住み、一生不自由が無い生活ができる補償を国から与えられる。現在のロシアでもそうだろう。

五輪はアマチュアスポーツであるから個人の収益は直接スポーツから発生してはならない。給付金は五輪後、もしくは引退後に与えられるのだから、これはビジネスでは無いということのようだ。日本では五輪で金メダルを取ったらJOCから500万円を貰える。銀メダルは200万円、銅メダルは100万円となる。費やした膨大な人生の時間や命を懸けた努力に対しての金銭的な褒章だ。

体育と言う概念が無い

日本人の観点から見た場合、カミラ・ワリエワは禁止薬物の「トリメタジジン」その他トリメタジンと掛け合わせると増強される非禁止薬物を使用していたようだが、その身成年を取り巻く環境は上述の通りだろう。しかしカミラ・ワリエワの個人責任は十分にあるだろう。未成年であることから社会的、法的な責任を問われないだけであることは15歳の少女には教育しなければならない。そしてワリエワを取り巻く大人の環境はそれ以上に責任がある。ロシアスケート協会を取り巻くロシア社会やロシアという国にも大きな責任がある。ロシアは国家としての出場権をはく奪され、ROCとして参加しても、本質が変わらないのだからこのような問題が起きる。スポーツ選手を取り巻く問題が解決されないのであれば、ワリエワは国外に亡命して再度金メダルを目指すこともできるはずだ。



POINT

ロシアの優秀な選手は国外に亡命して五輪を目指す方が良い。そんな気さえする事件です。





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