ウクライナ戦争は回避できたというトランプ大統領~バイデン政権の責任は無いのか
2025-03-14 カテゴリー:ウクライナクリック応援よろしくお願いします。


実効性に乏しい国際法
国連憲章には、第2条第4項に「すべての加盟国は、他国の領土保全または政治的独立に対する武力の行使または威嚇を控えなければならない。」と定めており、控えると表現され、51条に自衛権の行使容認と、第7章に「和を脅かす行為があると判断すれば、強制措置を承認できる」とされていますが、常任理事国の全会一致を条件としている為、実行力は乏しく、常任理事国が戦争を始めた場合には完全に機能しないものです。それでも各国の国家安全保障の危機は訪れる為、自国の判断で戦争は始まります。このように国際法は実行可能性が乏しいものとなっています。そして常任理事国は全て国際法を違反し他国に侵攻を行った事実が在ります。
戦後処理の目的
何故実効性の乏しい国際法が存在するのかの理由は、国連発足時に、日本やドイツの戦争が違法行為だと規定する為に作られた経緯が在る為です。ABCD包囲網を敷かれ兵糧攻めに合おうが、周囲を敵国に占領され植民地化が目前まで迫っていようが、日本が起こした戦争は違法であるということです。しかしこれらは日独を糾弾する以外に全く実行力が無い為、常任理事国ですらこの国際法を無視して戦争を始めます。その上で、ロシアの行動が正しいか正しくないかの議論以前に、国際法を破って戦争を始めたことだけを持って善悪を評価するのは歴史に無知であるとしか言いようがありません。ほぼ全ての戦後の戦争も、国際法違反です。つまりそのような文言解釈ではなく、戦争が何故始まったかについての視点が必要で、裁く手段の無い善悪論などは殆ど意味を持たないということです。
始まる必要の無かった戦争
それでは、戦争が始まった原因はどのように取り除かれるのかと言えば、それは戦争そのものによって取り除かれる方法と、今回のトランプ氏が乗り出した仲介による停戦交渉により折衷点を導き出すかの方法しかなく、この権能は国連には在りません。これはNATOの盟主であるアメリカにしかできなかった仕事であり、これを放棄してバイデン大統領は逃げ、ウクライナを盾に戦争を継続させる道を選びました。多くの人々が亡くなる中、稚拙な善悪論を世界に流布し続け、解決への道は閉ざされた状態で3年が経過しました。トランプ氏は、自分が大統領だったら戦争は起こらなかったと言っています。これはどういうことでしょうか。交渉によって止まる戦争だったという意味です。