NATOのせいで死ぬことになるとゼレンスキー氏が発言 次はバルト三国とも
2022-03-08 カテゴリー:ウクライナクリック応援よろしくお願いします。
ゼレンスキー大統領は3日、「ロシアがウクライナを制圧すれば、次はラトビア、リトアニア、エストニアのバルト3国にも侵攻する恐れがある」として、欧米諸国に対し、ウクライナへの軍事支援を強化するよう訴えた。
7日には、ウクライナでの飛行禁止区域の設定の求めにNATOが可能性を否定したことに対し、同氏は「殺される人たちは、すべてNATOのせいで死ぬことになる」と発言している。
バルト三国はNATO加盟国となっている。北大西洋条約の第五条を見てみる。
第五条
締約国は、ヨーロッパ又は北アメリカにおける一又は二以上の締約国に対する武力攻撃を全締約国に対する攻撃とみなすことに同意する。したがつて、締約国は、そのような武力攻撃が行われたときは、各締約国が、国際連合憲章第五十一条の規定によつて認められている個別的又は集団的自衛権を行使して、北大西洋地域の安全を回復し及び維持するためにその必要と認める行動(兵力の使用を含む。)を個別的に及び他の締約国と共同して直ちに執ることにより、その攻撃を受けた締約国を援助することに同意する。
前記の武力攻撃及びその結果として執つたすべての措置は、直ちに安全保障理事会に報告しなければならない。その措置は、安全保障理事会が国際の平和及び安全を回復し及び維持するために必要な措置を執つたときは、終止しなければならない。
これを見ればNATO加盟国への攻撃はNATO全体への攻撃とみなし、集団的自衛権の発動を行使すると明記されていることが分かる。
今回のロシアによるウクライナ侵攻は、NATO軍がロシア国境付近まで進む懸念に対してこれを嫌がったロシアが起こしたものである為、ロシアはNATOと戦争にならない環境を作りたいということになる。
何よりもロシアがこの第五条が発動されることを良く理解しているからこそ、NATO加盟前のウクライナに侵攻したのだ。
NATOがウクライナに入らないと一貫した態度であることや、飛行禁止区域の設定を行わないとした理由は、集団的自衛権の発動によりロシアとNATOの全面戦争を回避したいという思惑がある。
ロシアの次のターゲットとしてあり得るとすれば、バルト三国ではなく黒海周辺の非NATO加盟国であるモルドバとジョージアだろう。
POINT
ロシアは黒海を手に入れる為に東南部の州を順に制圧をして行っています。NATO加盟国への攻撃よりも黒海周辺の非NATO加盟国が危険に晒される可能性があります。