タイ王国は植民支配を経験しなかった - 李氏朝鮮とは全く違う国家運営 - 朝鮮はタイのようにはなれない
2021-06-11 カテゴリー:アジアPhoto by spider (licensed under sky-spider.com)
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朝鮮半島は独立国で在りえただろうか
「日本が来なければ朝鮮半島は独立したままだった」という理屈をたまに聞くが、とても不思議な話だ。当時の世界を見渡せば、搾取する側と搾取される側に色分けされていった時代だった。
白人が有色人種を支配するということだ。アフリカ大陸やアジアを見たら簡単に分かる事実だろう。そうでないというならば、アメリカ大陸は一体何なのだということになる。そういう世界の中で朝鮮半島だけが独立国家として存続するというのは、かなり無理がある話に聞こえる。
独立を維持した有色人種の国
その中で、タイはアジアにおいて独立を維持していた。その方法はとても絶妙だった。当時西洋の植民地政策は、お互いに欧州同士の戦争にならないように距離を取りながら侵略を行ってきた。
イギリスはインドからミャンマー、シンガポールからマレーシア。オランダはインドネシア諸島、フランスはベトナム、カンボジアなど東南アジア東南部だ。ロシアはシベリア鉄道を敷き、アジアの北東部を植民地にしようとしていた。
緩衝地帯としての地理条件を利用
タイはアジア西部のイギリスの勢力と、東部のフランス勢力の間に挟まれた国となり、緩衝地帯として生き延びたのだ。
タイはその立ち位置を良く理解しており、イギリス、フランス側のどちらにも立たず、緩衝地帯として平等に、なおかつ両国の利益になるような中間外交を巧みに行った。
タイがどちらかに傾いた場合、当たり前だがどちらかの国が先に侵攻し、植民地になっただろう。緩衝地帯としてのメリット性が無くなるからだ。
バランスを壊し続けた李氏朝鮮
朝鮮半島がこれを行えただろうか。高宋も閔妃も、日本に近づいたと思えば清に泣きつき、目を離した隙にはロシアに近づき、なんと高宗はロシアに亡命までしてしまうありさま。日清・日露戦争のトリガーとなったのは正に朝鮮半島である。
ロシアの脅威から結ばれた併合条約
ロシアは高宋を経由し、朝鮮半島の利権を次々と手に入れていった。いよいよロシアに食われると気づいた結果慌てて、日本植民地派が勝り、日韓併合条約が結ばれることになった。
日本に脅されて併合条約を結んだと言っているが、ロシアから脅されていたの間違えではないでしょうか?
日本とタイは独立国家だった
タイの他にアジアで独立を守ったのは日本だけである。日本統治下に入った朝鮮半島と台湾は結果的に西洋の植民地政策から逃れることとなった。満州国は独立状態ではあったが、日本の傀儡国家という側面がある為ここからは除外する。
いずれにせよ、その時代に有色人種が独立を守るのは容易では無い。タイのように世界情勢を正しく理解し、地政学的条件を巧みに利用する珍しいケースや、あるいは有色人種で立ち上がり、白人と戦った日本のケースだ。虎の前で寝ているだけなら食べられるだけ。そんな時代だろう。