李氏朝鮮時代の経済 「貨幣経済を導入したのは日本」大韓帝国の中央銀行は日本の第一銀行
2021-07-10 カテゴリー:李氏朝鮮Photo by The Military Training Command (licensed under CC0 1.0)
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朝鮮半島では貨幣経済が発展しなかった
李氏朝鮮初期は専売品の塩と、布や米、雑穀に限定された交換だった。その後、麻布・綿布・米などを現物貨幣として取引された。1401年楮貨を発行して通用を奨励したが普及しなかった。
1423年には朝鮮通宝という銅銭、1464年には箭幣が作られたが、これらは国家の収税に用いる目的で使われ、一般社会に流通するものでは無かった。1678年に常平通宝を鋳造した。
この貨幣はおよそ2世紀にわたって発行されたが、各官庁で鋳造することを許可したため混乱した。1866年に大院君は財政立て直しと景福宮改築のために当百銭を鋳造した。
通貨を量産し繰り返されるインフレ
財政を立て直すどころか量産したため貨幣価値は暴落し1868年に通用が禁止された。1883年には当五銭を発行するも、貨幣価値はすぐに急落し、1895年に通用が禁止された。1892年から白銅貨を発行したが、金本位体制の中、補助貨幣として使用された。
つまり朝鮮半島の経済は物々交換が基本である。奴婢の売買も、奴婢5人と牛1頭と交換されていた。
借款導入と日本の銀行が税関を仕切る
日清戦争以後に日本は朝鮮半島の財政難を打開する為、借款を導入させた。税関は日本の第一銀行に帰属し、関税徴収を日本貨幣で行った。貨幣整理事業の資金は日本からの借款で行われ、日本の第一銀行が大韓帝国の中央銀行となった。
朝鮮半島の一輪車の写真から見る日韓併合前の朝鮮半島の技術力と知識当時朝鮮半島では車輪を作る技術が無く、中国から輸入していた。車輪は高価なものである為、両班(朝鮮半島の貴族階級)と言えど車輪1つで移動していた。
貨幣経済が無ければ資本主義は無い
貨幣経済が無ければ資本主義経済などは在りえない。朝鮮半島の近代化及び貨幣経済、資本の流通など市場整備を日本が行った。現在でも韓国が国外と取引を行う際の、買掛金の信用状は日本の私銀行が発行している。この信用状が無ければ韓国企業は国際取引が出来ない。
過去2度の通貨危機も日本が救済
1997年、2008年の韓国の通貨危機の際にも日本は救済を行っている。韓国経済の根幹である通貨そのものが日本が信用を与えているものとなる。李氏朝鮮時代のように無計画に通貨を発行して壊滅的なインフレを引き起こすことは無くなったが、10年間で2度も通貨危機を迎えた国は無いだろう。その意味でウォンは未だに脆弱なままであることが言える。これが朝鮮半島の現在に至る通貨の歴史である。