北方民族の侵略を受け続けた中国と半島の歴史。半島はついに独立を維持できなかった
2024-05-08 カテゴリー:李氏朝鮮Photo by AI Drawn (licensed under CC BY CC0)
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朝鮮半島は中国大陸が蓋をした地形
朝鮮半島は、半島という地理的特性から中国大陸がすっぽり蓋をしたような地形となっています。そのことから、中国とは切っても切り離せない歴史を持っています。韓国の人々の多くが持っている被害者意識や、日本に対する敵対心とは一体何なのでしょうか。韓国から見る中国と日本についての、歴史的な違いは、地図上から見る地政学的な理由が大きいように見えますが、それ以外にも色々あるでしょう。
伝説上の属国
これを、歴史的な大陸での支配民族と、被支配民族という構図で考えてみましょう。朝鮮半島には伝説上には、檀君朝鮮、箕子朝鮮という国がありました。考古学上存在していたとされるのはその後の衛氏朝鮮からとされています。伝説上の箕子朝鮮は、中国の殷の箕子が建国したとされています。衛氏朝鮮は中国の燕の国の衛氏が建国したものとされています。いずれも中国の属国として建国されています。ポイントは、伝説上にも関わらず、既に中国の属国となっている点です。
常に侵略を受ける半島
その後も、中国からの侵攻を受け続ける朝鮮。その後、朝鮮半島では高句麗、百済、新羅が乱立する、三国時代を経て高句麗が勝利した後、隋、その後には唐による高句麗侵攻を受けます。その後、半島では高麗が統一王朝を作るものの、建国後まもなく、中国大陸のご唐の冊封下に置かれます。そして中国の元の時代に、モンゴル帝国の侵略を受けて、やはり属国となります。
元寇は元と高麗の連合軍
日本には元寇として、モンゴル、高麗連合軍が2度の日本侵攻を実施して失敗しています。李氏朝鮮を建国した李成桂は女真人ともいわれ、女真人とは満州地域に居た民族であり、後にホンタイジが中国で清王朝を開きます。
北方民族の脅威
朝鮮民族は中国から見ると、万里の長城の外側に住む異民族として位置付けられます。北方民族の多くは、遊牧民族として生活を主に送っていましたが、朝鮮民族は半島という地理的な関係上、定住することになったものと思われます。匈奴、鮮卑、契丹、女真、満州、蒙古などの北方民族は、中国漢民族にとっての脅威であると共に、朝鮮人にとっても脅威であったのです。
漢民族の建てた国は少ない
中国の歴史を見てみた場合、その人口の大多数を占める、漢民族が建てた、統一王朝は数えるほどしかありません。歴史上の大半を、漢民族では無い異民族が、中国大陸を支配してきました。世界史を見る中で、北方民族を中心として説明したものを見かけることはありませんが、あえてその構図で見るならば、中国大陸も朝鮮半島もいずれも、北方民族の侵略を受け続けて来た歴史ということが共通点として見えて来ます。
中国も朝鮮も異民族支配
朝鮮半島に侵攻した隋も唐も元も、中国では漢民族を中心として考えれば異民族国家であり、朝鮮半島を中心にして見た場合も異民族国家です。朝鮮半島に対しては、異民族による直接的な侵攻以外に、中国大陸支配を経て、その異民族による中国大陸の王朝が、朝鮮半島に侵攻してきたというのが大半のながれとなります。朝鮮半島が周辺異民族に侵略された回数は大小含めて、なんと960回にも及ぶと言われています。
中国も朝鮮も異民族支配
この意味で日韓併合を見た場合、朝鮮半島は中国にとっても同じですが、日本という周辺異民族国家に支配されたことになります。朝鮮半島にとって、自分達は中国大陸と繋がれた存在であり、小さな中国、小中華を自称し、日本はその外側の国という感覚であり、その中国を中心とした優越意識が歴史的に固定しています。つまり彼らは自分たちの民族による国家建設、独立国家としての概念を有史以来持ってこなかった。持つ機会も意思も無かったようにも見えます。
独立意識が芽生えなかった朝鮮
日清戦争後に日本が朝鮮半島を独立国家とした後にも、その意識は芽生えず、自力国家運営が不能な状態で、ロシアに利権を次々と売り渡していきました。そして見かねた日本は朝鮮半島の自主独立の支援を諦め、1910年に日韓併合を行います。韓国は、朝鮮半島の独立を日本が奪ったと言いますが、朝鮮半島が独立国家となったのは、日清戦争の下関条約、つまり日本によるものです。その後に自立独立の意識をしっかりと持ってくれれば、併合する必要も無かった。というのが日本の本音でしょう。