日本の入れ墨文化:その歴史を辿ると普通に入れ墨していた?いつから無くなり現在のタトゥー文化は入れ墨?ファッション?
2024-01-07 カテゴリー:日本文化Photo by Utagawa Kunisada I (licensed under CC0 1.0)
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日本は古来から入れ墨文化だった
日本には入れ墨をする文化が無いという言葉を聞くことがあるが、入れ墨は実は日本古来の文化だ。魏志倭人伝には倭人は入れ墨を好み男女問わず顔から全身に入れ墨をしていると記述されている。入れ墨をしないのは中国や半島だ。これらは儒教の関係で行わないという。これは勧めている訳ではない。したくない人はする必要が無い。
アジア南部からの影響?
日本は中国南部から伝来した文化も多く、南部には現在の東南アジアに住む人々が居た。寿司の原型となる魚を酢飯で保存する方法は東南アジアから伝わったとされているし、東南アジアではタトゥーは一般的だ。日本酒は中国南部の紹興酒の元となる酒造技術が日本に渡ったとされる。中国北部は畑作文化で南部は稲作文化となる。
明治以降排除された入れ墨
日本で入れ墨が排除され始めたのは儒教の影響だ。それでも遠山の金さんの遠山金四郎景元は入れ墨を入れていた。当時は裁判官でも入れ墨を入れていた訳だ。入れ墨が本格的に排除されたのは明治維新以降と言われている。西洋化の為という理由だ。西洋でもタトゥーを入れる人は居るがワンポイント程度であり、当時の日本のように全身を覆うような入れ墨では無かった。これら規制の中で日本の入れ墨文化は任侠の世界が引き継いだ。
暴力団対策法の成立
このような経緯が在って入れ墨=反社会勢力ということになった。これを現在では日本文化と呼んでいる。その上で日本では1992年に暴力団対策法が施行され一般社会での反社会勢力の行動に大きな規制が掛かった上で、現在これら勢力は縮小の一途を辿り今では街の中で浴場を問わずかつての暴力団員という人々を見かける事は無くなった。
入れ墨が在れば入れない公衆浴場
現在日本の若者はタトゥーをファッションとして入れている。つまり昔の日本人と同じように体に何かを描くことで自らの個性を作成しようとしているようだ。模様は洋服に似合ういわゆるいわゆるタトゥーだ。外国から来る旅行客はタトゥーを入れていては楽しみにしていた伝統的な日本の温泉に入ることはできないということで、何やら隠すための布を巻きつけては、その布もダメだと言って断られるケースも在るようだ。それどころかタトゥーを入れた日本の若者は日本文化である温泉には入れないという。
男性が女性風呂はOK?
何が言いたいのかと言われそうだが、日本人は日本固有の公衆浴場の文化を健全に守る必要がある。現在では心が女性だという男性が女性の風呂にいかに入れるかということを国を上げて考えているようだ。