素材の味を引き出す日本料理 香辛料を輸入できなかった日本独自の進化
2022-02-05 カテゴリー:日本文化クリック応援よろしくお願いします。
香辛料が手に入らなかった日本
日本料理はユニークだと言われる。日本料理は香辛料を殆ど使わない。西洋は香辛料を求めてアジアを植民地化した。
西洋料理にとって胡椒とは肉の臭みを消すための魔法の粉であり、パンチェッタなど保存肉にも胡椒は欠かせない。
日本はその時代、鎖国をしていたため、香辛料が手に入らなかったということもあるが、明治維新以降、今に至っても香辛料を多く使う料理は無い。
韓国の料理は唐辛子をふんだんに使うが、唐辛子は秀吉の朝鮮出兵の際に日本からもたらされたものだ。醤油は中国に由来する。
中華料理と日本料理の特徴的な違いは、中華料理は油を大量に使うが日本人は油を好まない。その結果日本人の長寿に繋がった。
グルタミン酸を発見した日本人
日本料理の基礎は出汁だ。日本では魚介類から取れる旨味成分を歴史的に使う。味の素のグルタミン酸は日本人の池田菊苗が発見したものであり、世界の料理を美味しくしたと言われている。
グルタミン酸は旨味成分の一つで、これも日本人の素材に含まれる味や成分に対する探究から生まれた。
MEMO
1907年に池田菊苗が昆布からL-グルタミン酸ナトリウムを抽出することに成功しています。
西洋で出汁の概念としてはコンソメスープを使うフランス料理などがある。イタリアは魚介を煮詰めたりトッピングとして炒めたりするので、結果的に出汁が取れる。
スープで食材を煮詰めたら出汁が取れる。世界的に有名なスープはボルシチやトムヤンクンだ。
素材の味にこだわる日本料理
外国人は日本の寿司は新鮮だから美味しいという人が多いが、そんなことは無い。高級な寿司店では、マグロをその店の技術で適正期間熟成させて旨味成分を十分引き出した素材で寿司を握る。
日本は香辛料が無かった為、素材の味を十分に引き出す技術と調和を追求したことによって現在の姿が在る。これが世界の料理の中でユニークなのだ。
POINT
長い期間の鎖国時代に香辛料が日本に入ってこなかった為、日本料理は独自のスタイルとして発展してきました。