ベルサイユのばらは西欧で大ヒットした日本の作品 - フランスではLady Oscar
2022-08-20 カテゴリー:日本文化Photo by Claudio Marinangeli (licensed under CC BY 2.0)
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男装の麗人オスカル
ベルサイユのばらは1972年から1973年まで連載された漫画である。宝塚歌劇団が舞台化し大ヒットしたことで注目され、アニメ化された。舞台はフランス革命前夜の物語である。主人公であるオスカルは女性であり、男装の麗人として美しく強く、男性にも負けない。後に処刑されるマリー・アントワネットの近衛連隊長として警護を務める。
実在しない架空の物語
オスカルに心を寄せる男性であるアンドレとの関係や、オスカルに警護されるマリー・アントワネットとの人間関係や恋愛関係など赤裸々に描かれた作品である。そして驚くべきは壮大な作品の世界観の中の主人公のオスカルや、アンドレは実在しない人物なのだ。
欧州で大人気となったベルサイユのばら
ご存じのようにルイ16世やマリー・アントワネットはフランス革命によってギロチンによる公開処刑となる。つまりこの作品が描いたものは、当時の民衆の敵であったフランス王室を描いた作品である。アニメ化された作品は欧州でも放送され絶大な人気を誇る。もちろんフランスにおいても大人気だった。
西洋とは全く文化も歴史的接点も少ない東洋の島国の日本が作った作品だ。逆に西洋人が江戸時代を描いた作品を作ったとしてそれが日本人の目にかなうだろうか。
民主主義の対抗軸として在った王室
フランス革命はフランスの民主主義転換の一大事件であり、世界の歴史をも変えていくエネルギーを持っていた。その意味で当時のフランス王室は、第二次世界大戦で言えば戦犯でありドイツであればヒトラーであると言えるだろう。
敵に焦点を当てる日本文化
スティーブン・スピルバーグの「シンドラーのリスト」はヒトラーやナチス側からその人間模様を描いた作品である。つまりベルサイユのばらは歴史上悪とされている側に脚光を当て壮大な作品に作り上げたものであると言える。
韓国はフランス革命を起こしたといった文在寅元大統領
世界で最も人権意識の高い韓国国民は何故シンドラーのリストやベルサイユのばらなどの作品を糾弾をしないのだろうか。ナチスやユダヤ人に詳しい韓国国民は世界の人々を教育しなければならないはずなのに。文在寅元大統領は、マクロン元大統領に対して、朴槿恵弾劾の件について、「韓国はフランス革命」を起こしたと伝えていた。