朴槿恵弾劾は陰謀か？集団が作り上げたヒステリックな政権交代劇。憲法裁判所も手続きを無視。

2021-12-08 カテゴリー:慰安婦問題

Photo by Piotrus (licensed under CC BY-SA 3.0)

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朴槿恵弾劾は少し昔の話として日本では感じるが、韓国では現在進行形の状態だ。当時のセヌリ党から分離したウリ共和党は現在でも朴槿恵弾劾無効と崔順実ゲート事件の冤罪を訴えている。そもそもあの弾劾事件はセウォル号事件に遡る。

修学旅行生を乗せたまま沈んだセウォル号

修学旅行の高校生が乗る客船が珍島沖海上で転覆し沈没した事件だ。死亡者は１８０名にのぼる。この事件の際の政府の対応に国民の怒りが爆発した。韓国海洋警察は多くの船をセウォル号の周りで取り囲むだけで船内に入ることもせず右往左往しているうちに沈没した。

日本の海上保安庁は救助への協力を通達したが韓国政府はこれを断っている。

MEMO

日本からの支援を断った理由も慰安婦問題などでもめていたからという話もありますが、不明なままです。

いずれにしても痛ましい事件だが、その事件の当日に朴槿恵元大統領が整形手術を受けていたという報道がなされたりしたことで世論は過熱した。報道の真偽は全く分からないままに政権批判に国民は熱中した。

いずれにしても事件当日の朴槿恵元大統領の７時間の動静が明らかになっていない。

次に崔順実ゲート事件が起きるが、崔順実は朴槿恵が若い時から親交が厚かった占い師だそうだが、その人物に大統領の情報が漏えいされたとか、崔順実が大統領に助言を行うことで国政に関与したとか、共謀して収賄行為を行ったという疑惑だ。

その際にも朴槿恵はロッテホテルで複数の男性と不埒はパーティを行っていたなどという記事が週刊誌に載ったという。多くの疑惑が疑惑のままに弾劾訴追まで駆け上っていく。

MEMO

週刊誌の記事に韓国国民は熱狂しました。記事の内容はあまりにも三流記事のような内容ですが国民は信じました。

韓国では２/３の国会議員による弾劾決議が憲法で決まっているが、朴槿恵の与党のセヌリ党からも造反が起き、週刊誌の報道のままに弾劾決議が行われたと、「弾劾クライシス」の著者であり弾劾裁判の朴槿恵代理弁護人であった蔡明星氏は言う。

弾劾要件が満たされる為には国会決議の他憲法裁判所での違法性の審議を経て弾劾相当の判決を得る必要があるが、同書では裁判上の手続きを多くが無視され弾劾審議は進んで行ったとしている。

国会議員も憲法裁判所も国民の熱気の中で弾劾に向かった目的地まで走り抜けた。実際に朴槿恵の弾劾に纏わる事実関係の有無はさておき、ファクトチェックについて国民も、国会も、憲法裁判所も十分に行わないままに弾劾が行われ、懲役２５年の判決が言い渡された。(２０２１年再審により懲役２０年)

POINT

韓国には国民情緒法があると揶揄されますが、朴槿恵弾劾事件はその最たるものと言えます。