王毅外相とラブロフ外相が会談、各分野での協力を約束し世界は新時代に突入するのか
2022-03-31 カテゴリー:中国Photo by Agencia de Noticias ANDES (licensed under CC BY-SA 2.0)
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中露が安徽省で会談
30日中国を訪問しているラブロフ外相は中国の王毅外相と会談を行った。王毅外相は「両国関係を発展させるという双方の意志はさらに固くなり、各分野での協力を推し進めるという信念はさらに固くなる」と発言。「中ロ関係は複雑な国際情勢の試練に耐え、正しい方向に向かって前進している」と強調した。ラブロフ外相も「中国との関係を着実に発展させ続けたい」と応じた。
その他、中国国営メディアはtwitterで中国-ロシアの協力には制限がない。平和を目指し、安全を守り、覇権に反対することに制限はない。と投稿している。
安全保障分野での協力はあるのか
目下ウクライナ侵攻中において中国がロシアとの関係発展を目指すということが確認されたことになる。王毅外相が発言した各分野での協力というものの中には軍事的分野も含まれると解釈できる。
中露連携で良いことが起きる訳がない
仮にロシアと中国との間で安全保障上の何らかの協力関係が構築された場合、中国による台湾侵攻が現実味を帯びる。この場合アメリカはウクライナと同様に台湾防衛を行わない可能性が強くなる。少なくとも現在のバイデン政権では中露が壁になった場合簡単に台湾を見捨てる可能性が高い。
舵を切った中国
中国はアメリカとの関係改善の糸口が見えない中でロシアとの関係構築に舵を切ったということになるだろうか。そもそも米中関係が始まったのはアジアの中で中国をアメリカ陣営に引き入れることで冷戦時代のソ連を圧迫する狙いがあった。
コントロール不能な中国
ニクソン大統領の電撃訪中や、それに伴い日中国交正常化が行われる。国連では中華人民共和国を中国の代表政府と認め、中華民国(台湾)は国連を脱退した。今度は中国がロシア陣営に加わるとした場合、逆の作用、つまり自由主義陣営を圧迫する動きが強まることは自明の結果となるだろう。だからと言ってアメリカを始めその他自由主義諸国が中国との関係改善により中国を再び引き戻すということも考えづらい。元々中国は扱うべきカードではなかったのかもしれない。
POINT
中国が見ているロシア協力のメリットは何でしょうか。一帯一路政策のヨーロッパの起点はキーウになっています。革新的利益と位置付ける台湾併合にロシアの後ろ盾を得ることになるのでしょうか。