ソウル梨泰院のハロウィン将棋倒し事故の死亡者は151人に増加 - 同様の事故に対する対応は各国違う
2022-10-30 カテゴリー:韓国上海外灘2014 Photo by fayhoo Galaxyharrylion (licensed under CC0 1.0)
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ソウルのハロウィンで死亡事故が発生
ソウルのハロウィンの将棋倒し事故の死亡者数が増え、現在151人だ。人災という意味で最大級に近い事故となる。この事故で思い出すのが、日本では明石花火大会の事故と、中国の上海外灘の新年カウントダウンの事故である。将棋倒し事故は密集した群衆の中で後ろから押される、人の足を踏んでしまいバランスを崩すなどで転倒する。これが連鎖して大事故となる。
警察の責任が問われた明石花火大会事故
明石花火大会の際もそれが起こり11名が死亡した。ただしその配列を崩した人々の責任になることなどはあり得ない。連日警察と警備の問題点が追及され、最終的には民事裁判では兵庫県警と警備会社に損害賠償命令が下された。予見可能性があり、必要な措置を怠ったという結論だ。刑事裁判では、警察官1名、警備会社1名に禁錮2年6ヵ月の実刑、市職員3名に禁錮2年6ヵ月・執行猶予5年の有罪判決が言い渡された。
疑わしい報告から始まった上海の事故
次に上海外灘での事件だが、私は事故の当日上海に居た。次の日に会話をした中国人から、昨夜は外灘には行かなかったですか?と聞かれて知ったのだ。事故後の報道を見ていると36人が死亡とされていた。そこから全くの嘘であることが分かった。大晦日の上海は外灘だけではなくあらゆる場所、駅の構内など歩くのが困難な程、人々が殺到したカオス状態であり、どこで事故が起きても不思議が無い状態だった。それが外灘での新年カウントダウンでの将棋倒し事故であれば36人はあり得ないことは明らかだった。
民衆の責任に帰着した中国
その後中国ではどのようにこの事件を総括したのかと調べていたが、専門家の意見という記事があった。「安全に対する一般市民の意識を高め、危険を回避し、混雑した場所に行かないようにすること。」つまり集まりすぎた民衆の責任だということだ。政府、警察の責任を問う内容ではなかった。
韓国はこの問題をどのように総括するのか
ソウルでの事故は明らかに問題の原因が存在し、多くの人が亡くなる大惨事が発生した。事故直後だからなのか、韓国の記事を見てみても警察や警備の不足を追及する声は無いようだ。日本では事故後の判決により、沢山の人々が集まるイベント事に対して警察、警備会社の責任が増加し、結果的に市民の安全が増加した。
POINT
将棋倒し事故は様々な国で起こりますが、その問題に対する捉え方や対処は各国全く違います。韓国は今回の事故をどのように総括するでしょうか。