安倍元首相の憲法前文の解釈 - 憲法9条改正と同時に前文の改正が必要と訴える
2022-05-10 カテゴリー:日本Photo by Japanese government (licensed under CC0 1.0)
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憲法前文を問題視した安倍元総理
以下に掲載するのは日本国憲法の前文である。2005年に自民党幹事長代理としてTV出演した安倍元首相が憲法前文についての解釈を話していた。正に憲法前文は軍事力を持たないことを前提とした平和維持の宣言であり、他国により支えられることを前提としています。日本は戦後の冷戦時代いかにして平和を享受して来たのか、そしてこれから中国の台頭や北朝鮮の暴走の中でいかに平和を維持していくのか、これらは切り分けて議論をするべきでしょう。
- 日本国民は正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民と協和による成果と、わが国全土にわたって自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は国民の厳粛な信託によるものであって、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基づくものである。われらはこれに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義を信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思う。われらは全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和の内に生存する権利を有することを確認する。
われらは、いずれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであって、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従うことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立とうとする各国の責務であると信ずる。
日本国民は、国家の名誉にかけて、全力をあげて崇高な理想と目的を達成することを誓う。
[安倍元首相の解釈]
- 平和を愛する諸国民の公正と信義を信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。→他国にお任せし、自分たちは何もしないことを決意した(安倍解釈)
- われらは平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思う。→私たちが何かを求めるのではなく、そう務めている国際社会に褒めてもらいましょう(安倍解釈)
アメリカに守られて来た日本
流石に安倍元首相らしい率直な意見です。日本人は憲法9条によって日本の平和が守られて来たと考える人が今も多いですが、憲法9条に守られたのではなく、アメリカに守られて来たと言う解釈がもっと現実的でしょう。裏を返せばアメリカが日本を守らない場合、日本の平和は完全に崩れてしまいます。
POINT
憲法9条改正議論が過熱して来ていますが、そもそも武力を持たないことを前提とした前文そのものを見直すことを議論する必要がありそうです。